就職活動

【就活】筆記試験(適性検査)の対策方法:考え方から種類の解説

2020年7月6日

syukatsu004

就活の筆記試験について・・・

  • そもそもどんなもの?
  • 適性検査とは違う? 対策はどのくらい必要?

本記事は上記の疑問を解決できる記事です.

本記事でわかること

本記事で解説する内容は以下のとおりです.

  • 就活における筆記試験の種類
  • どんな対策をすればいいか

本記事で就活の筆記試験対策を確認していきましょう.

りきど

筆記試験? 適性検査?

まずは「筆記試験」と「適性検査」を整理しましょう.
適性検査は以下のように曖昧な用語です.

適性検査とは

学力を見るための【筆記試験】もしくは性格を判断する【性格テスト】を指す.

就活の選考では一貫して「適性検査」と記載されるため,筆記試験なのか性格テストなのかがわかりません.

そのため,以下のように企業によって「適性検査」の内容が異なります.

企業Aの適性検査 =「性格テスト」だけ
企業Bの適性検査 =「学力試験」と「性格テスト」

さかな

「適性検査」って企業ごとに違うんだ・・・

そうそう.
だから就活における「適性検査」の基本的なスタンスは以下のように考えてほしい.

りきど

就活での「適性検査」

【筆記試験と性格テストを合わせたもの】と考えておけば安心できる.

適性検査を上記のように考えておけば,どのような場面になっても大丈夫です.
よくあるのが以下のパターンです.

「適性検査をすると言われ,性格テストだと思い参加したら筆記試験をやらされて満足にできなかった….」

この場合は対策が不十分であるため,残念ながら適性検査で選考落ちしてしまう可能性が高いです.

「適性検査」を【筆記試験と性格テストを合わせたもの】と考えておけば,
適性検査の内容に関わらず上記のような失敗はしないですよね.

りきど

筆記試験と性格テストの違いは?

筆記試験と性格テストの相違点について確認していきましょう.

【筆記試験】

名前のとおり,国語力や数学(算数)力,英語力等を測定する筆記テストのこと.
就活における筆記試験対策とは主にこの対策を指しています.

【性格テスト】

自分の行動や考えに当てはまる選択肢を選んでいくものであり,人物像の評価や仕事への適性を確認するために使用されるテストのこと.
テストの受験で特別な知識・対策は不要です.

性格テストの受験では対策不要と記載しましたが,知っておいた方がいいこともあります.1そのため,性格テスト=完全に対策不要ということではないので注意です.
参考記事 →【就活コラム2/4】筆記試験(適性検査)に関するコラム

筆記試験の対策ポイントと手順

さかな

見たところ,問題自体は簡単だけど対策っている?

そこが落とし穴なんですよね.
問題は簡単ですが,選考を通過するには多くの問題を早く解く必要があります.
だから対策は必須ですよ!

りきど

対策の具体的な手順は以下のとおりです.


  • Step.1

    筆記試験の種類・難易度を確認する
    本記事で解説しているのはこのステップです.本記事で詳細を確認すれば大部分はカバーできます.


  • Step.2

    志望企業が実施している筆記試験を確認
    志望する企業が決まっている場合,その企業が選考で使用している筆記試験の種類を特定して対策します.
    確認できる場合は事前に確認しておくとよいでしょう.(下のメモ参照)


  • Step.3

    筆記試験の対策本を使用して毎日勉強する
    筆記試験の対策は他の対策2自己分析やES作成,業界研究などに気を取られて,後回しになります.
    毎日少しでもいいので進めることが大切です.


  • Step.4

    一度やった対策本を最低2周,可能なら3周する
    問題を解くスピードを上げていきます.
    苦手な分野があればそこを重点的に解いてもいいです.


Step.2の筆記試験の見分け方については,書籍3本記事下部の「おすすめ書籍」参照やネット上の情報を参考にしてください.
(年により企業が採用する試験のパターンが異なる可能性があるので注意しましょう)

筆記試験の種類・難易度

それでは,筆記試験の種類・難易度について解説していきます.

筆記試験(性格テスト含む)の種類

筆記試験(性格テスト含む)の種類を大きく分けると以下の3つに分類できます.

筆記試験の分類

テストセンター型
会場に出向いて会場のパソコンを用いて筆記試験を受けるタイプ

自宅受験型
自宅や大学などで好きな時に筆記試験を受けるタイプ

会場受験型
企業のビルや試験会場に出向いて鉛筆で筆記試験を受けるタイプ

※これらの名称は正式なものではありませんのでご注意ください(説明の便宜上,分類しています)

テストセンター型の特徴

テストセンター型の特徴は以下の4つです.

  • 会場に出向いて受験する
  • 会場に設置してあるパソコンを用いて受験する
  • 電卓が使用できない
  • 試験成績が記録されるため,使い回しができる

まずは全体の流れを見てから,詳細を確認しましょう.


  • Step.1

    就職支援サイト等からの企業エントリー
    リクナビやマイナビで行うエントリーです.


  • Step.2

    企業からの受験案内
    受験期限の情報や受験に必要な予約サイトのリンクが送られてきます.


  • Step.3

    会場・受験日時等を予約
    会場等の予約については比較的自由に設定することができますが,希望会場・日時の空きが鍵となります.4都市部であれば,受験日や時間の選択肢が多くなりますが,地方だと会場が埋まってしまうこともあります(埋まることの方が多い).他の予定や試験対策状況を考慮して,早めに予約を入れましょう.


  • Step.4

    試験当日
    予約した会場に出向いて,試験を受けます.
    会場では係員の指示に従って行動します.


テストセンター型における試験の種類

テストセンター型として受験する試験の種類は主に以下の3種類です.

  • SPI 形式(テストセンター)
  • 玉手箱(C-GAB)
  • ヒューマネージ社版(テストセンター)

SPI形式(テストセンター)

テストセンター型で最もメジャーな形式がSPI形式です.
試験内容は後述する自宅受験型のWebテスティングや会場受験型のSPIと類似しています.

<難易度>
SPI形式の中では最も容易な試験です.
自宅受験型のWebテスティング > SPI形式(テストセンター) ≒ 会場受験型のSPI

玉手箱(C-GAB)

後述する自宅受験型の玉手箱のテストセンター版です.
自宅受験型の玉手箱と異なり,テストセンター版の玉手箱は試験構成が企業間で同じです.

<難易度>
自宅受験型の玉手箱 > 玉手箱(C-GAB)

ヒューマネージ社版

株式会社ヒューマネージという会社が作成・提供する試験です.
就活における学力試験の中では難易度が高い形式のテストです.このテストを採用している企業は多くないものの,大手/人気企業も一定数が採用しているため1度は受験することになると思います.
なお,ヒューマネージ社は後述する自宅受験型のTG-Webという試験も提供しています.
自宅受験型のTG-Webの方が難易度が高いため,自宅受験型の対策をしていればヒューマネージ社のテストセンター形式は概ね問題ありません.

<難易度>
自宅受験型のTG-Web >> ヒューマネージ社版

<参考>
テストセンターでヒューマネージ社版の試験を受ける場合は予約を早めにする方が無難です.
(都市部以外ではヒューマネージ社のテストに対応したテストセンターの数が少なく,都市部でもすぐに会場が埋まるからです5筆者経験談:試験の予約を後回しした結果,気付いた時には都市部の受験可能な会場が埋まっており,地方のよくわからない電気屋で受験した経験があります・・・

電卓が使用できないテストセンター

テストセンターでは電卓を使用できません.
(会場で配布される紙と鉛筆は使用できます)

筆算で焦ってケアレスミスをしないように,テストセンター型の対策は電卓禁止で行うのがおすすめです.

試験成績の使い回し(テストセンター型限定)

テストセンター型の特徴として,「試験成績の使い回し」があります.

企業Aの筆記試験として受験したテストセンター型の試験の結果
→ 企業Aに成績が提出される.

企業Bでテストセンター型の試験の受験を求められた場合,
→ 新たに受験し直すか,企業Aの時に受験した成績を使い回すかを選択できます.

さかな

1回でも受験歴があれば
・「新しく受験」
・「成績の使い回し」
の2択になるんですね.
成績を使いまわせると楽だなあ.

そうそう.
しかも成績はWeb上で提出できるのでとっても楽です.
でも注意点もありますよ.

りきど

・成績が受験者に開示されないため,成績の良し悪しは受験者の感覚
・新しく受け直した場合は最新の成績が提出(良い方の成績が提出されることはない)

成績の使い回しには注意が必要ですね.

りきど

自宅受験型の特徴

自宅受験型の特徴は以下の4つです.

  • ネット環境があれば場所に制限がない.
  • 受験の予約は不要6企業から受験リンクが送られてくればいつでも受験できる状態になるためです.+ 任意のタイミングで受験可能(期限までに受験すればOK)
  • 電卓使用可能
  • 各社ごとに受験する必要がある(成績の使い回し不可)

自宅受験型における試験の種類と解説

自宅受験型における試験は主に以下の7種類です.

7種類のうち,特に対策が必要なものは
「1. Webテスティング」と「2. 玉手箱」です.7時間がない中で優先して対策すべき試験です.(もちろん他の試験も志望する企業で受験が求められた際には対応が必要となります)

他の試験については参考程度に確認すれば大丈夫です.

  • Webテスティング
  • 玉手箱
  • TG-Web
  • CUBIC
  • TAP Web
  • TAL
  • その他

細かな解説や違いに関しては他のサイトでも紹介されているので割愛します.
ここでは基本的な内容と実態を記載し,イメージをしてもらえるようにします.

Webテスティング

・対策:必須

これはSPI形式(テストセンター)と類似したテストです.
しかし,自宅受験型ということで難易度がやや高めに設定されています.
Webテスティングに関しては実施頻度が高いことを考慮し,専用の対策本でしっかりと対策をとる必要があります.

<テストセンター型との関連>
「Webテスティング」と言った名称のせいでややこしくなっていますが,基本的にはSPI形式の試験ですので,SPI形式(テストセンター)と類似しています.
Webテスティングの対策をしておけば,SPI形式(テストセンター)は簡単に感じるはずです.ただし,テストセンターでは電卓が使用できないため,計算問題はある程度の慣れが必要です.

玉手箱

・対策:必須

【自宅受験型】の筆記試験ではほぼ必ず出てくる特徴的なテストです.
受験するまでテストの中身がわからないというなんとも迷惑なテストです.8玉手箱の内容はある手順で事前に確認することができます.書籍等に書いてあるため要確認です.

<玉手箱の例>
A社:玉手箱
・計数9数学(算数)の試験です:11分
・言語10国語の試験です:12分
・英語11英語(長文読解など)の試験です:10分
・パーソナリティ12性格テストのことで,玉手箱特有の表記です:20分

B社:玉手箱
・計数:35分
・言語:10分
・パーソナリティ:15分

このように,同じ玉手箱というテストでも内容が全く異なっており,問題の形式も異なります.
玉手箱もWebテスティングと同様に専用の対策本でしっかりと対策をとる必要があります.

TG-Web

・対策:必要な時のみ13TG-Webは大手・人気企業で採用されていることもあります.そのため,事前に情報収集をして志望する企業で採用していることがわかったら対策を進めましょう.

TG-Webはテストセンター型の試験として出てきたヒューマネージ社形式(テストセンター)と類似したテストです.14試験を作成・提供している会社が同一だからですTG-Webはヒューマネージ社版(テストセンター)よりも難易度が明らかに高めに設定されています.

そのため,志望度の高い企業がTG-Webを実施していることがわかったら,本腰をいれて対策しなければ通過は厳しいです.
対策本を用いてしっかりと勉強しましょう.

<テストセンター型との関連>
自宅受験型のTG-Webの対策をしておけば,ヒューマネージ社形式(テストセンター)は簡単に感じるはずです.
ただし,テストセンターでは電卓が使用できないため,計算問題はある程度の慣れが必要です.

CUBIC

・対策:必要な時のみ

CUBICというテストは他のテストと比べて違う点が多いので,もし志望する企業で受験する必要が出てきた際は専用の対策本を確認しましょう.

TAP Web

・対策:必要な時のみ

このテストは【会場受験型】と【自宅受験型】があります.難易度としては最高レベルです.
志望する企業で受験する必要が出てきた際は専用の対策本を頑張りましょう15ちなみに,60社以上が受けた筆者が当たった数は1つだけでした(自宅受験型)

TAL

・対策:不要

このTALは非常に特殊なもので,筆記試験はありません.構成としては性格テストと図形配置と呼ばれるテストです.

性格テストはその名のとおりですが,図形配置は決められた図形を時間内に配置して絵を完成させるといった少々変わった性格テストです.

実際の図形等を見るには画像検索で「TAL 適性検査」と調べれば出てきますので参考にしましょう.配置のパターンによってはマイナスに受け取られる場合もあるのとのことですので,そういった点に注意しておけば特段の対策は不要であると思います.

その他

この項目で提示した筆記試験以外にも多くの【自宅受験型】の試験が存在します.
※IT業界で多用される筆記試験など,図りたい能力に応じて筆記試験が変化します.

提示されていない筆記試験に遭遇した時は,書籍・ネットで情報を収集してみてください.

会場受験型の特徴と種類

会場受験型の試験は設置された会場や会社に出向いて受験する試験です.
あまり実施する企業はないように思いますが,地元企業や一部の大手企業では昔からやっているという理由でしているところもあるようです.

会場受験型には様々なパターンのテスト形式があるため,分類することはせず全体的な特徴を以下にまとめておきます.

対策:自宅受験型やテストセンター型の対策をしていれば特段の対策は不要16情報収集が可能であればしておきましょう.

形式:筆記と性格テストが共に行われることが多い.
筆記試験の内容:「国語」「数学」の2科目が多い.
所要時間:約2時間の形式が多い.

筆記試験対策のおすすめ書籍は?

「SPIノートの会」が発行している書籍がおすすめです. 

まとめ

本記事をまとめると以下のようになります.

適性検査の捉え方】
適性検査 =【筆記試験と性格テストの両方】
常に筆記試験があると考えて対策しましょう!

筆記試験の対策は4ステップ】
筆記試験の内容自体はそれほど難しいものではないですが,たくさんの問題を早く解く練習が必要です.

筆記試験の対策は周りを気にせずに進める】
筆記試験の対策は地道なものです.
周りからは「筆記試験なんて対策しなくてもなんとかなるでしょ」「先輩が一夜漬けでいけたって言ってたし」など,あたかも対策不要であるかの言葉が出てくることがあります.
その言葉を鵜呑みにするのではなく自分に必要な対策をしっかりと取っていきましょうね.

  • この記事を書いた人

りきど & ひるね子

製薬企業(内資系)で臨床開発をしていた夫と製薬企業(ベンチャー)でPV職に従事する妻で運営しています! 一般・製薬就活,転職をはじめ,雑談・ライフハックなどの情報を発信していきます!

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