- 臨床開発職の就活ESで気をつけることは?
- ESの記載ポイント・参考を知りたい!
本記事は上記の疑問を解決できる記事です.
ESに何を書くべきかなあ・・・?
とても悩むよね.
書き方・内容など色々と・・・
そこで今回は臨床開発職を目指す場合におけるESのポイントを解説していきます!
解説しているESの項目
本記事ではESで記載する頻度の高い以下の項目について解説します.
- 「学生時代に力を入れたこと」
- 「自己PR」
- 「志望理由」
- 「研究概要」
- その他の独自項目
「学生時代に力を入れたこと」には研究がベスト!
臨床開発職を目指す場合に「研究」をおすすめする理由は以下のとおりです.
- 大学院生は研究に対して最も取り組んでいる.
- 研究で得た成功・失敗などの経験はオリジナリティが高い.
- 研究業績などの客観的な結果をもとにストーリーを構築できる.
- 研究で得られる能力は臨床開発職で求められる能力と一致している.
大学院生は研究に対して最も取り組んでいる
通常であれば「学生時代に力を入れたこと」に書くことは決まっていませんが,大学院生なら研究に対して最も力を入れているはずです.
研究への取り組みが学士との明確な違いであり,強みのひとつです.
そのため,研究以外を「学生時代に力を入れたこと」に記載することは微妙なところです.
ポイント
オリジナリティある経験1起業とか長期インターン,留学などの他の大学院生が経験していないと考えられることは除きます.
頑張った理由やそれを通じて得られた能力・強みをしっかりと説明できればよいので,絶対に研究を書く必要はありません.
研究で得た成功・失敗などの経験はオリジナリティが高い
研究活動を進めていると様々な経験をしていると思います.
また,研究はひとりで完結できるものではなく,指導教員や研究室の先輩・後輩,他大学の共同研究者など様々な人間関係の中で行われるものです.
研究活動は社会の縮図であり,その研究活動の中で「あなた」が何を,どのように考え,行動し,成長したか. ということはあなたにしか語れない経験であり,オリジナリティの高さ,具体性は優れたものです.
正解を求めて画一的な話をする就活生が多いため,
オリジナリティは武器になりますよ!
研究業績などの客観的な結果をもとにストーリーを構築できる
研究は社会でも求められる一連の能力を磨くことができます.
- 未知の課題に対し,仮説を立てる.
- 仮説を検証するための計画を立てる.
- 計画を実行する.
- 実行結果の成否を確認し,検証する.
- 検証結果に基づき調整・別の方策を立てる.
- 仮説を検証し,成果となる(=論文,学会)
この過程では色々なイベントがあり,都度あなたは何かを考え,決断し,行動を起こしているはずです
これをベースにストーリーを構築し,ESでまとめることができれば完成度の高いESとなります.
研究で得られる能力は臨床開発職で求められる能力と一致している
研究を通じて得られる能力の例を以下に示します.
- 未知の課題にアプローチしていく力
- 研究に対する理解・科学的な考え方
- 論理的思考力
- プレゼンテーション能力
- 議論する力(コミュニケーション能力)
- マルチタスク管理能力2実験の同時進行やアルバイトなど.
- 英語力(論文読解など)
これらはいずれも臨床開発職の仕事で特に求められる能力と一致しています.
研究を通じて得られた能力をアピールし,その能力が企業が求める能力と一致していると企業側から高評価を得ることができます.
参考
臨床開発職で求められる能力について解説した記事はこちらです.
-
臨床開発職で求められる能力は? 業務と関連する11個を解説
2022/1/7
本記事は上記の疑問を解決できる記事です. 臨床開発職に関する情報のうち,今回は求められ ...
「自己PR」は指定なし!
「自己PR」でおすすめできる記載内容はありませんが,企業・臨床開発職で求められる強みを支持できるようなエピソードを記載できればよいと思います.
(可能なら)企業・職種が求めている能力と自分の強みを一致させられるように考える.
その強みを仕事(臨床開発職)でどのように発揮していきたいと考えているか.
決まりはないため,しっかりと「あなた」をアピールできる内容に仕上げることができればOKです.
具体的な材料として以下の例を確認しましょう.
- 研究活動の一部にフォーカスを当てて考える.
- 大学・大学院でのエピソード以外を考える
- 学業以外のエピソードを考える.
研究活動の一部にフォーカスを当てて考える
研究で得られた(あるいは磨きをかけた)能力のどれかにフォーカスを当てて自己PRとする方法です.
驚くような成功体験を示す必要はありません.
そのエピソード内で「あなた」がどのような考えで行動し,結果としてどうなったのか.
その中で自分の強みが発揮された部分はどこかといった具体的な内容を記載できればOKです.
「学生時代に力を入れたこと」と重複する内容は避けた方が無難です.
大学・大学院でのエピソード以外を考える
自己PRに記載するエピソードは大学・大学院時代のものでなくても構いません.
大学受験の時のエピソードなど,アピールしたい強みを示せるものであれば時期は気にする必要はありません.
学業以外のエピソードを考える
アルバイトや課外活動,日常生活・日課などがこれに当たります.
仕事においても役立つ能力や習慣をアピールできるエピソードを学業以外から選択してもOKです.
注意
参考
自己PRを考える際にはこちらの記事も参考になります.
-
【就活】自己分析の対策:自己分析とは何か?方法は?
2021/10/28
本記事は上記の疑問を解決できる記事です. 本記事の内容 本記事で解説する内容は以下のとおりです. 自 ...
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【臨床開発職の就活】自己分析のポイント6つ・進め方
2021/11/7
本記事は上記の疑問を解決できる記事です. 筆者が臨床開発職を目指して就活をしていた際に最も力を入れて ...
「志望理由」は具体的なエピソードで
「なぜ製薬業界か」「製薬企業の中でもなぜ当社か」という問いには具体的なエピソードをもとに自身の考えを述べていきましょう.
製薬業界を志望する理由
あなたが働くフィールドが製薬業界でなければならない理由を考える過程です.
この理由を考えるには自己分析の徹底が必要で,様々な角度から考えていく必要があります.
以下に製薬業界でなければならない理由を考える観点の例を示しています.
- 薬への興味・関心はいつからか?
・きっかけは?
・あなたと薬のつながりは? - 製薬業界とのつながり
・製薬業界で働く知り合いがいる?
・過去に何らかのつながりがあった? - あなたが仕事で重視している/達成したいことは?
・製薬業界に関連している?
・製薬業界で働くことで得られる?
製薬企業の中で,当社を志望する理由
製薬業界を志望する理由と類似していますが,こちらはしっかりと企業に納得してもらう必要があります.
自分が働く場所がその企業でなければならない理由を考えます.
- 企業とのつながり
・家族や親戚などがその企業の薬剤を使っている
・先輩が勤務している - 企業の魅力
・企業研究などで得た同業他社との違い
・企業の強み
・将来に向けた投資の内容
・その企業で働いた結果,得られるもの - 企業と自分の価値観の共通点
・企業理念や経営方針などに対する共感
・自身の考えるキャリアなどとの一致性
すべてを考える・満たす必要はありません.
あなたなりの理由をもって「〜という理由から貴社じゃないとダメです.」と説明できればOKです.
「研究概要」3つのポイント
「研究概要」は臨床開発職であっても高確率で提出が必要ですので,特に注意すべき点に絞って解説します.
- 構成を守ってシンプルに記載する
- 研究意義を必ず記載する5研究が何の役に立つか?という観点です.
- 中高生でも理解できる内容にする
研究概要の書き方は企業研究職に従事されている方のブログ等で解説されています.
具体例や細かい解説は別途調べてみるとよいと思います.
構成を守ってシンプルに記載する
企業側から指定される提出フォーマットによって異なりますが,通常は以下の構成です.
- 研究背景・目的・意義
- 内容
- 結果・考察
上記の構成を守り,シンプルな文章で記載することを意識しましょう.
参考
提出フォーマットの主要なパターンは以下のとおりです.
- 字数指定:400字〜
- A4 1枚
- A4 2枚
研究意義を必ず記載する(研究が何の役に立つか?)
字数指定の場合は,冒頭でその研究の社会的意義について説明します.
「要するに何がしたいの?」「結局,何の役に立つの?」の問いに対して簡潔に回答します.
研究意義をわかりやすく言い換えられ,人に伝えられる能力は臨床開発職において重要であるため,研究意義の伝え方には気を配ることが大切です.
中高生でも理解できる内容にする
研究概要は「シンプル・わかりやすく」が原則です.
中高生を対象として研究を紹介する文章をイメージしましょう.
- その記載は絶対に必要かを常に意識する
- 専門用語・研究室用語は極力排除
- 研究手法・機器名称は簡潔に6本当に記載が必要かも検討しましょう.
ポイント
研究活動に精力的に取り組んだ人ほどガチガチの研究概要を書いてしまいます.7これだとただの自己満足です・・・
表現をうまく変えながら研究のポイントを伝えられる文章を考えることが大切です.
面接時に研究概要について説明を求められることがありますが,その際も極力シンプルに(要点を絞って)説明することが必要です.
もし面接官が専門的な内容を知っているのであれば質問の内容も変わってくるため,相手の知識に合わせて回答していけばOKです.
その他,独自の項目はどうするか?
これまで解説した内容はどのESでも問われる一般的なものです.
一方で企業ごとにESの項目は異なるため,+α の設問がある企業も少なくありません,
その場合でも,結局のところ企業側が知りたい内容は以下に集約されると考えてください.
- 「あなた」という人間が具体的にわかる内容を記載できているか.
- 「あなた」の考え方,行動,思いが含まれているか.
- 「あなた」が企業の一員となれば企業にとって有益である理由・根拠等が示されているか.
必ずしもすべてを満たす必要はありません.
企業の意図は「あなた」を知りたい.です.
どのような設問であってもあなたが何を,どのように考えて,どう行動したのか,何を学び,次に活かせるのか,それらの能力や強みは会社にとってどのように有益か,といった内容を具体的に示せればESの完成度は大変高いものになります.
注意点
あなたが働く職種として「臨床開発職」でなければならない理由を考えておきましょう.
製薬企業の中には様々な職種があり,それぞれが薬を必要とする患者さんに何らかの形で貢献しています
そのため,患者さんへの貢献は「臨床開発職」でなくても十分にできることです.
臨床開発職を目指す就活生が特に気をつけて考えておきたい点は以下のとおりです,
- 研究職じゃダメなのか?
- 臨床開発職でなければならない理由
- 他の職種じゃダメなのか?
ポイント
上記の点は面接でも問われる内容であるため,しっかりと自己分析をしておく必要があります.
特に研究活動をアピールするESでは研究職を目指さない理由が高確率で問われるため,研究ではなく臨床開発を志望するポジティブな理由8「もう研究は飽きた」や「研究を仕事にするのはなんとなく違う」などのネガティブな理由は避けましょう.を考えておきましょう.
おわりに
本記事では臨床開発職を目指す就活生にESの記載ポイントを解説しました.
限られた時間で質の良いESを作るためにはポイントを押さえて進めていくことが大切です,
本記事を参考に「あなた」が具体的にわかるESを作り上げていきましょう!
ESは筆者も一番時間をかけました・・・
ES作成の苦労は後の選考でも必ず役立ちますので,
頑張りましょうね!