就活や転職活動時に気になる「英語スキル」
今回は「ファーマコビジランス(PV)職」で必要とされる英語力に特化して,
内資系&外資系メーカーでのPV経験のある筆者が以下について解説します!
- リーディング,ライティング,リスニング&スピーキングの要素ごとに必要な英語力
- 上記の要素について,さらに内資系と外資系での要求レベルの違い
こんにちは!
製薬企業でPV職として働くひるね子です.
夫のりきどです.
僕は臨床開発職です.
一口にPV職での英語,と言っても,
やはり内資と外資では大きく状況が違うんだよね...
今回はその辺の違いも踏まえてお伝えできればと思います!
PVの情報は少ないのでぜひ参考に!
リーディング
内資系:論文の流し読みができるレベル
文献から安全性情報を読み取る必要があるため,論文をいくつも流し読みして,内容に副作用の情報がないか判断できるくらいのレベル感です.
企業によっては,英語文献は日本語への翻訳を外部委託しているところもあるかもしれません.
ただし…
海外に提携会社があったり,国際共同治験を実施している企業だと,もっと読解力を必要とされるシーンは多くなると思います.1提携会社との安全性契約書の内容や,提供される安全性情報の読み取り,海外で実施する治験のプロトコルの読み取り など
学生時代よりも格段に目を通す論文の数は増えました!
外資系:業務の手順や社内規則が書かれた文書を的確に理解できるレベル
もちろん外資系でも内資系と同様,論文の読み取りは必要ですが,それに加えてさらに,日常的に目にする文書が英語で書かれている可能性が高いです.
入社して,「はいどうぞ」と渡されるマニュアルが英語で書かれている,なんてパターンも.
そもそも会社のルールを作ったり,決裁にかける先が海外本社のため,大体の重要な文書は英語で作成されていることは覚悟するべきでしょう.
臨床開発も上のような感じですね.
私は内資ですが,英語の文書も多いです.
ライティング
内資系:事業規模によってまちまち
国際共同治験の実施有無や,海外で製品を販売しているか否かで大きく異なります.
上記の条件を満たす場合,海外規制当局向けに副作用報告をするために日→英の翻訳作業が発生します.
頻度・文量が多く正確な翻訳を求められる業務では,外部の翻訳業者を使っていることが多いです.
従って日常的に発生するライティング業務は,テンプレートが決まっているようなメールのやり取りくらいになると思います.
もし上記が無ければ,英語を書く機会はほぼないと言っていいです.
外資系:資料作成(プレゼンスライドや業務報告書),メールで交渉できるレベル
内資系でのライティングで記載した通り,外資系でもボリュームが多く頻繁に発生する定型的な翻訳業務は,外部に委託していることが多いです.
ただし,外資系で特徴的なのはやはり,社内で共有するオフィシャルな資料は英語がフォーマットであることが多いです.
個人で作成する年間の業務目標も英語で作成することがあります.
また,メールでは海外本社や支社とのやり取り,交渉が日常的に発生します.
メールでは互いに英語非母語話者と交渉をしていると,うまくこちらの意図が伝えられないことが多く…もどかしい思いをする毎日です.もっと英語が達者になりたい!!
リスニング&スピーキング
内資系:使用機会はほぼ無し(事業が国内で完結している場合)
国際共同治験を実施していなかったり,海外に提携会社などが無い場合,口頭で英語を使用する機会はほぼないと言っていいでしょう.
転職時の求人においてもこういった内資系では,口頭での英語のスキルは問わない,とされていることが多い印象です.
外資系&海外事業展開している内資系:会議での発表や交渉,上司との面談ができるレベル
外資系では,直属の上司や,部長や本部長が日本人ではない可能性が大いにあります.
一方でPVの一般社員に外国人がいることはあまりない印象です.
その場合,日常的な業務の相談や,会議で決裁を仰いだり,面談の際はやはり英語を使います.
従って自分の要求や現状について説明でき,交渉できる英語力が必要とされます.
もし周囲が日本人のみの場合は,口頭での英語の使用は海外本社との会議がメインです.
海外へ事業展開をしている内資系では,現地法人や現地で契約しているCROとの会議で英語を使う機会があると思います.
会議で発言したり交渉したりするレベルとなると,
かなり高いスキルが求められるんだね.
ただ,外資系にいる日本人社員の全員が
そんな英語レベルではないのが現実(私も含め…)
なので英語の会議への参加はメンバーが限定されることもあると思います.
まとめ
今回はTOEICやTOEFLで何点!ではなく,英語技能の要素,具体的に英語を使用するシーンをイメージして,PV職における英語スキルについて書いてみました.
英語スキルを測るテストは色々とありますが,実際に仕事で使用する場面になると,スコアが高い人が必ずしも問題なく対応できるかというと,そうではないです.
→ ビジネスシーンでの英語経験は誰しも初心者からスタートであり,場数が大切です.
就活時は・・・
就活時はどうしてもスコアが求められます.
やる気十分なのにスコアで選考時に落とされてしまってはもったいない!!
なので,企業の求人で目安とするスコアが明記されている場合は,取り敢えずはそこを目指して頑張ってみてくださいね!
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