- 臨床開発の仕事で求められる能力は?
- 就活でアピールする能力の例はある?
本記事は上記の疑問を解決できる記事です.
こんにちは.
臨床開発職として働くりきどです.
臨床開発職に関する情報のうち,今回は求められる能力について紹介・解説していきます.
就活・転職では志望する企業・職種で求められる能力を理解して,その能力と自分を繋げることが大切ですよね.
筆者も臨床開発職で求められる能力と自分の強みを様々な角度からリンクさせてアピールしたことで,就活を計画どおりに進め,臨床開発職として内定を得ることができたと思っています.
本記事では臨床開発職で働く筆者が11個の例をあげて解説します.
早速確認していきましょう!
臨床開発職で求められる能力は?
臨床開発職は業務の幅がとても広いため,様々な能力が必要とされます.1臨床開発職に限った話ではないですが・・・
その中でも特に重要と考えられる能力は以下の能力です.
- 意思疎通力(コミュニケーション力)
- 伝達力・説明力
- 交渉力
- 協調性
- 柔軟さ
- 丁寧さ
- 挑戦意欲
- 粘り強さ
- マルチタスク管理力
- 情報管理・収集・選別力
- 国語力・英語力
特に必要といっておきながら,
多くない??
多いんです・・・
就活で使えそうなキーワードを含めているため多くなっています.
もちろん,すべてを満たす必要はありませんのでご安心くださいね.
業務内容と関連させた解説
上記で列挙した能力について,実際の業務と関連させて解説していきますね.
意思疎通力(コミュニケーション力)
意思疎通力はあらゆるビジネスで必要ですが,臨床開発職でも非常に大切です.
臨床開発職は社内外にかかわらず多くの人と仕事を進めていきます.
相手の意図や考えを汲み取り,こちらの要望も伝達し,双方が考えをすり合わせて仕事を進められるようにするには意思疎通の能力が必須です.
社内の例
- 同じ部署内・チームでどのように治験を進めていくか検討・決定する.
- 他部署と連携し,業務範囲や治験での動きを確認・協議などしていく.
社外の例
- 製薬企業・CRO・SMOなどの担当者との打ち合わせ
- 施設の医師,CRCさんとの意思疎通
意思疎通は双方向のコミュニケーションです.
話が面白い,友達がすぐ作れるなどの意味ではありませんので注意しましょう.
伝達力・説明力
意思疎通力とも関連しますが,こちらは主に相手に情報や要望を適切に伝える能力のことです.
- 社外関係者への情報伝達
- 社内関係者とのやりとり
- 医師への治験説明・プレゼンテーション
・限られた時間で正確に伝えられるか?
・質問に対して明確に回答できるか? - CRCさんへの治験内容の詳細説明
交渉力
臨床開発の業務では時に相手を説得し,何らかの行動を起こしてもらう必要があります.
そのような時には交渉によって目的を達成する必要があるため,交渉力も求められます.
- 医師に対する治験への協力依頼
- 社外関係者への協力依頼・妥協案の提示
- 社内関係者とのスケジュール調整,業務依頼
- PMDAとの交渉や企業側の要望伝達
協調性
臨床開発の業務において単独で仕事をすることは通常ありません.
個人プレーでなくチームで業務を進めていくことがほとんどであるため,協調性が求められます.
- 文書作成における役割分担
- 治験の進捗管理や共有
- 困りごとの相談
柔軟さ
臨床開発の仕事では多くの課題や問題が生じます.
何らかの問題発生時や計画変更時において臨機応変に対応できる能力はとても大切です.
〜〜という問題が生じたら,
影響度は? 波及する範囲は? 緊急度は?
→ チーム内で相談し,対応を決めて動く!
丁寧
臨床開発の業務では個人の裁量で進める仕事は少数です.
基本的には手順書や規則,規制に準じて進め,問題が生じたら速やかに相談という場合がほとんどです.
そのため,「仕事をきっちりと手順に沿って進めていくこと」や「手順どおり行うための確認を丁寧にする」など,緻密さや丁寧さが求められます.
確認が甘かったり不十分だと・・・
- 被験者の人権・安全性に関わる重大な問題に発展しかねない.
- 手順を守らないと治験データの信頼性に関わる.
- プロトコルの質が低下し,新薬候補を世に出せなくなる・・・
いずれもほんの一例です.
臨床開発職は責任のある仕事を任されることが多いため,丁寧に仕事をすることはとても大切です.
挑戦意欲
これからの臨床開発は以下の理由から大きく変わっていくと考えられています.
- 医療の高度化(遺伝子治療・再生医療など)
- テクノロジーの進化(IT化)
- 業務効率化への取り組み
そのため,従来の方法も考慮しつつ新しい方法を模索し,運用までを管理する必要が出てきています.
新しいことでもしっかりと挑戦し,柔軟かつ意欲的に仕事へ取り組める人材はどの会社も求めていると思います.
粘り強さ
臨床開発は成果が出るまでに時間がかかります.
また,仕事内容も簡単なものではないため,ひとつの仕事を粘り強く丁寧に・実直にやっていける心構えを持っていることが望ましいです.
- 失敗してもへこたれない!
- うまくいくまで粘って,試行錯誤できる.
マルチタスク管理能力
臨床開発は様々な業務を並行して進めることが多い仕事です.
特にモニターは「何でも屋さん」という言葉が当てはまるほどに色々な業務をします.
重要な業務とそうでない業務の優先度づけ,それら全体を管理できる能力は実務において役立ちます.
この能力を就活でアピールするのは難しいですが,学生時代に色々とチャレンジした経験をお持ちの方はここを攻めてみてもOKです.
情報管理・収集・選別力
<情報管理>
臨床開発業務では機密情報2以下の「機密情報って?」をご覧ください.を取り扱っており,情報管理の徹底が必要です.
<情報収集・選別力>
プロトコルの作成や治験の運営でも情報を収集し選別しながら仕事を進めていきます.
参考例
プロトコルにおける選択・除外基準設定
・基準の根拠となる文献は?
治験実施中に〜という問題が生じた!
・同様の過去事例はないか?
・規制などに照らし合わせて対応を決定できないか?
機密情報って?
臨床開発業務では開発中の薬剤に関する非公表の情報を取り扱う機会が多いため,業務で知り得た内容は誰にも話さないよう細心の注意を払う必要があります.3〜この注釈に書いてあることは会社に入ってから必ず教育を受けます.就活の段階で詳しく知っておく必要はありませんので,どうぞご安心ください.(就活では情報の取り扱い[SNSの使い方など]は当然大丈夫という姿勢で臨みましょう)〜医薬品の開発情報は製薬企業の株価に直結する極めて機密性の高い情報です.そのため,万が一情報を知人等に漏らしてしまい,その知人が会社の株を購入・売買するとインサイダー取引になり,漏らした本人も知人も処罰を受けます.これは機密漏洩の一例です.
国語力・英語力は必須です
<国語力>
国語力は日本語を正しく読解し,記載できる能力や言葉遣いなどを指しています.
テキトーな言葉を使っているとそれだけでマイナスの評価を受けかねないので,しっかりとした国語力をつける意識が大切です.
<英語力>
臨床開発業務では必須と考えておきましょう.
使う頻度や技能4読む,書く,話す,聞くの4技能です.については会社により様々ですが,今後のキャリアを考える上でも英語力は必須です.
近年は募集要項にもTOEIC 〇〇〇点以上としている会社も増えてきましたので,この点数がひとつの目安です.
英語ができなくても
上記のようにTOEICの点数を記載している企業でも諦めずに応募しましょう.
また,英語が得意でなくても入社まで〜入社後も頑張る意欲があればOKです.5会社の考え方・スタンスによりますが・・・
就活でのアピールは?
臨床開発職を目指す就活生は英語が得意な人が多いため,アピール材料とするのはハードルが高めです.6相当なレベルですごく努力したなどであれば別ですが,他のアピール材料を探した方がいいように思います.
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まとめ
本記事では臨床開発職で求められる能力を列挙し,実際の業務と関連づけて解説しました.
キーワードを参考に自身の強みと繋げてアピールする参考になれば幸いです.
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